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中学受験の御三家・新御三家とは?特徴や偏差値を解説

中学受験の御三家・新御三家とは?特徴や偏差値を解説

難関国立私立大学や医学部への進学を検討している場合、中3の高校受験ではなく小6の中学受験を受ける人もいるでしょう。

その際に、男子御三家・女子御三家・新御三家と呼ばれる中学校があるのをご存じでしょうか?

難関校国立私立大学や医学部への進学を希望している場合は、ぜひ御三家や新御三家と呼ばれる中学校への受験を検討してください。

この記事では、中学受験の御三家・新御三家とはどこを指すのか、それぞれの学校の特徴や偏差値をくわしく解説していきます。

御三家・新御三家と呼ばれる中学校について知りたい人、受験を検討している人はぜひ最後までご覧ください。

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中学受験における御三家・新御三家とは

中学受験における御三家・新御三家とは

中学受験における御三家とは、人気や難関国立私立大学へ進学できる程の実力がある私立中学校3校を指します。

毎年、東京大学を含む難関大学への合格率が高いです。

御三家・新御三家が共通しているのは、人気で難関国立私立大学へ進学できる程の実力があるだけではなく、「生徒の主体性を重んじている」点があります。

学習や行事に関しても生徒が中心となって考え実践しています。

御三家と呼ばれる中学校の多くは、中高一貫校であり高校からの生徒募集は行わない場合が多いため、入学を検討する場合は中学受験に挑戦するようにしましょう。

東京に関しては、男子御三家と女子御三家がありますが、東京の御三家と言えば男子御三家を指す場合が多いです。

また、最近は学校の増加などの影響もあり実力を付けて進学率が伸びてきた代表的な学校を新御三家と呼ぶようになりました。

東京の御三家の特徴・偏差値

東京の御三家の特徴・偏差値
東京の御三家と呼ばれている中学校は、男子御三家と女子御三家の合計6校あります。

  • 【男子】開成中学校
  • 【男子】麻布中学校
  • 【男子】武蔵中学校
  • 【女子】桜蔭中学校
  • 【女子】女子学院中学校
  • 【女子】雙葉中学校

それぞれの中学校の特徴や偏差値についてくわしく解説していきます。

【男子】開成中学校

開成中学校は1871 年に創立され、知性・自由・質実剛健を重んじている校風で自主・自立の精神を大切にしています。

男子御三家の中でも東京大学への進学率が最も高い特徴があり、御三家の中でも人気がかなり高いです。

それだけではなく、偏差値は77であり、人気も高いため合格はかなり困難だと言えるでしょう。

開成中学校では、以下の4つを教育の柱としています。

  • 開物成務
  • ペンは剣よりも強し
  • 質実剛健
  • 自由

この教育の柱のもと、学校で行われている行事の多くは基本的に生徒手動で行われているといった特徴もあります。

また、開成中学校は東京の御三家(男女ともに)の中で唯一高校入試も実施しています。

【男子】麻布中学校

麻布中学校は偏差値は68で1895年に創立され、自由闊達(広い心で、物事にこだわらないこと)や自主自立といった校風を持っています。

また、麻布中学校は制服や校則がなく、生徒個人の個性を尊重しています。

自分で考え・行動し・責任も自分で取る価値観のもと、学校で行われる行事やイベントに付いては教師が口を出しません。

自分たちで考え行動し、成し遂げる事で自主性が育みます。

それだけではなく、授業も特徴的で教養総合という多様な授業の中から選択ができます。

【男子】武蔵中学校

武蔵中学は偏差値は64で1922年に創立され、自ら調べ、自ら考える力を鍛え、生涯にわたる知的探求の基礎をつくっています。

生涯にわたって知的探究の心を育て、アカデミックな教育が特徴です。

また、武蔵中学は武蔵大学と同じ敷地内にあるため、武蔵大学の緑豊かで充実した施設が利用できる点も特徴です。

創立当初に掲げられていた三つの理想は、以下のように現代の考えに置き換えられています。

  • 世界のさまざまな文化を理解してそれらの融合をめざそう
  • 世界的舞台で活躍できる人になろう
  • 自分で調べ自分で考える力を持とう

それだけではなく、武蔵中学校では1学年当たりの人数が少なく設定されているため、生徒ひとり一人に対してきめ細かいフォローが可能です。

【女子】桜蔭中学校

桜蔭中学校は偏差値71の超進学校で1924年に創立され、礼と学びの心を養いながら、品性と学識を備えた人格の形成を目指しています。

中1の際に週1で行われる礼法の授業が特徴的で、正しい姿勢・歩き方・日々の所作の基礎などを学びます。

校訓は「勤勉 ・温雅 ・聡明であれ」であり、品性と学識を兼ね揃えた女学生の教育が行われている点も特徴です。

社会のために尽くせる力を養うため、キャリア教育に力を入れており、多職業の講演会を積極的に実施しています。

【女子】女子学院中学校

女子学院中学校は偏差値69で1870年に創立された、プロテスタント主義を基盤とした教育を行っています。

明るく自由な校風で、制服はなく校則は校章をつける、上履きは指定のものを使用するなどの4項目のみでひとり一人の個性を大切にしています。

キリスト教精神に基づいて一日は礼拝と祈りから始まり、豊かな人間性を養い知的水準の高い教育で、高い理想を持つ自立した女性の育成をめざしているのが特徴です。

【女子】雙葉中学校

雙葉(ふたば)中学校は偏差値68で1909年に設立された、カトリックの教えを基盤とし、幼稚園や小学校もあります。

学校生活では、カトリックの精神に基づいた価値観や教育を実践しており、平日6時間・土曜日4時間の週6日制度で十分な授業時間を確保し勉学に励んでいます。

雙葉中学校では、特に語学教育が充実しているのが特徴で、質の高い英語とフランス語が学べるでしょう。

また、赤い羽根活動やデイサービスなどのボランティア活動や毎日取り組んでいる構内清掃も特徴的で、健診的な姿勢が身につきます。

神奈川の御三家の特徴・偏差値

神奈川の御三家の特徴・偏差値
御三家といえば、東京の中学校が上げられる場合が多く有名です。

しかし、東京以外にも御三家と呼ばれる中学校があります。

  • 栄光学園中学校
  • 聖光学院中学校
  • 浅野中学校

神奈川であれば、上記の中学校が御三家と呼ばれており、3校とも男子校です。

それぞれの中学校の特徴や偏差値をくわしく紹介します。

栄光学園中学校

栄光学園中学校は偏差値67で1947年に創立された上智大学の系列校です。

カトリックの教えを基盤としていますが、カトリックには珍しい自由な校風が特徴です。

また、イエズス会を母体としているため宗教教育も実施しています。

それだけではなく年間を通してミサを定期的に行い、聖書研究会ではキリストの教えを学んだうえで社会問題や学校生活についても話し合います。

長期休暇の際には、黙想会や巡礼旅行を実施しており、学んだことをより深める場になるでしょう。

聖光学院中学校

聖光学院中学校は偏差値70で1819年にフランス、1958年に日本に設立し、予備校に行かなくても東大を目指せる程教育面の面倒見がよい学校です。

カトリックの精神を基に社会に貢献するリーダーの育成を目指しており、基本的な教育原理は「あらゆる時代、あらゆる国に共通する」です。

聖光学院中学校の教育の特徴としては、聖光塾では特別講師を招いて大学で学ぶような内容に触れられ、教科や学年にとらわれない活動をしています。

また、選択芸術講座では、国際社会で活躍できるように語学だけではなく、国際感覚を身に付けるために芸術にも力を入れています。

浅野中学校

浅野中学校は偏差値65で1920年に創立し、学業・部活動・学校行事のバランスが重視された教育を行っています。

神奈川御三家のなかでは、最も東京から近いため生徒のなかには都心から通学している生徒も多いです。

また、他の御三家とは違い無宗教の学校のため、なんらかの事情でキリスト教系の学校には通いにくい人でも安心でしょう。

横浜の御三家の特徴・偏差値

横浜の御三家の特徴・偏差値
横浜の御三家は以下の3つの中学校です。

  • フェリス女学院中学校
  • 横浜雙葉中学校
  • 横浜共立学園中学校

上記の3校は全て女子校となっています。

それでは、それぞれの中学校の特徴や偏差値を紹介します。

フェリス女学院中学校

フェリス女学院中学校は偏差値65で1870年に創立し、プロテスタント主義に基づいた教育を行っています。

開国間もない明治初期に創立し、女子学院と並んでキリスト教に基づいた教育を行う日本最古の女子校の1つに数えられています。

2022年には創立150周年を迎え、校門から中庭にかけて改修を行い美しく生まれ変わりました。

校風は比較的自由主義で、制服は決まっていますが髪型や鞄、セーターなどは自由です。

学校生活においても自由主義が反映されており、受験対策や補修、進路指導に対する細やかな誘導などは行っておりません。

あくまでも、生徒の自主性や考えを尊重しています。

そのため、のびのびと自由に学べる環境が整っているといえますが、自分で課題を見つけ取り組むなど主体的に動けない子どもには向かない可能性があります。

横浜雙葉中学校

横浜雙葉中学校は偏差値55で1900年に設立し、先程紹介した東京御三家(女子)の1つである雙葉中学校とは姉妹校になっています。

雙葉中学校同様に、小学校もあります。

校則はかなり厳しいという特徴があり、スマホは禁止でキッズケータイが配られるそうです。

校則が厳しい分真面目な生徒が多く、目標を持ってこつこつと努力を重ねるには最適な環境といえるでしょう。

進学先は、難関国立私立のなかでも医学部を志望する人が多いようです。

横浜共立学園中学校

横浜共立学園中学校は偏差値62で1871年に創立し、プロテスタント主義の基で豊かな人間性をもち、世界平和に貢献できる女性の育成を目指しています。

横浜共立学園中学校は、超進学校として有名なフェリス女学院中学校やお嬢様校として知られる横浜雙葉中学校と比べ、幅広い層が集まり偏りがなく中立的です。

校則のなかでもスカートの長さや髪型に関しては比較的厳しいしつけが行われています。

毎朝礼拝が行われ、週1時間程度聖書の授業を行っています。

宗教上の考え方で日曜日に部活動は行わないため、運動部であっても開催される大会には出場しません。

そのため、部活動を頑張り大会に出たいと思う人には向かないかもしれません。

また、他の横浜御三家は受験チャンスが2月1日の1回だけに対して、横浜共立学園中学校だけは受験のチャンスが2回あります。

  • A方式(2月1日):募集人員150人(4科目)
  • B方式(2月3日):募集人員30人(2科目)

詳細な内容は年度によって多少変わる可能性はありますが、受験チャンスが2回ある点は変わらないでしょう。

西の御三家の特徴・偏差値

西の御三家の特徴・偏差値
西の御三家とは、西日本にある中学校を指しています。

  • 灘中学校(兵庫県)
  • ラ・サール学園中学校(鹿児島県)
  • 愛光中学校(愛媛県)

上記は愛光中学校以外男子校になっています。

それぞれの中学校の特徴や偏差値を紹介します。

灘中学校(兵庫県)

灘中学校は兵庫県にあり偏差値73で1927年に創立し、東京御三家の1校である麻布中学校と相互交換制度があります。

中学だけではなく高校からも募集を行っており、東大などの難関大学への合格者を多く出している全国屈指の学校で、東大合格者数は常に全国トップ5に入っています。

自由な校風が特徴で、校則がなく学校で行われる行事は生徒主導が基本です。

ラ・サール学園中学校(鹿児島県)

ラ・サール学園中学校は鹿児島県にあり偏差値69で1950年に設立し、生徒が全国から集まっており生徒の半数は寮で生活しています。

寮では、スマホ・ゲーム類は禁止となっており、毎日3時間程度自習が義務づけられており勉強をする環境が整っています。

授業の進みはかなり早く、授業では基礎や基本問題の反復は行わない場合が多いため、自習で基礎部分を学習する必要があり、高1の終わりでは東大の過去問が出題される程です。

北海道函館にある函館ラ・サール中学校とは兄弟校です。

愛光中学校(愛媛県)

愛光中学校は愛媛県にあり偏差値68で1953年に設立し、当初は男子校でしたが2002年に共学化されました。

東京大学への進学者よりも、医学部への進学者が多い点が特徴です。

愛光中学校もラ・サール学園中学校同様に全国から生徒が集まるため、寮も完備されています。

寮に関して、中1は共同居室で生活し集団学習室での勉強、中2は個室で生活し集団学習室での勉強、中3と高校生は全員個室です。

入試は本校がある愛媛県ではなく東京・大阪・福岡でも実施されています。

ただ、合格最低点が本校入試と東京・大阪・福岡での入試で異なるため注意しましょう。

新御三家の特徴・偏差値

新御三家の特徴・偏差値
新御三家は、最近実力をつけてきた進学校のなかでも代用的な男子校・女子校それぞれ3校を指します。

  • 【男子】駒場東邦中学校・高等学校
  • 【男子】海城中学高等学校
  • 【男子】巣鴨中学校・高等学校
  • 【女子】豊島岡女子学園中学校・高等学校
  • 【女子】鷗友学園女子中学高等学校
  • 【女子】吉祥女子中学・高等学校

上記6校について、特徴や偏差値を紹介します。

【男子】駒場東邦中学校・高等学校

駒場東邦中学校・高等学校は偏差値66で、都心近くに校舎がありアクセスの良さも人気の秘密です。

入試日は1日のみで東京御三家と同じ日のため、滑り止めとして受験できず他の新御三家と比べると合格倍率は高くない傾向にあります。

しかし、それでも最近は合格倍率が2倍近くになっており、難易度は高いです。

部活動も活発であり、特に文化祭に行う水泳部のウォーターボーイズは目玉イベントとなっており、文化祭をみて志望校した人もいるようです。

【男子】海城中学高等学校

海城中学高等学校は偏差値66で、前身の海軍予備校だった時を含むと100年以上の歴史がある学校です。

校風は自由至上主義ではなく、自由前提に公平さを位置づけている公平基底的リベラリズムです。

進学先は、現役東大合格者が多いだけではなく、医学部への進学率が高い点が特徴になっています。

入試日は2月1日と3日の2回あり、3日は東京御三家を受験した人が併願として受験する場合が多いため難易度がかなり上がります。

入試の倍率も3倍近くあるため、しっかりと対策をして入試に挑みましょう。

【男子】巣鴨中学校・高等学校

巣鴨中学校・高等学校は偏差値64で、新御三家(男子校)のなかで唯一高校からの募集も行っています。

東大への合格率に関しては他の新御三家(男子校)のなかでは少し劣りますが、強くたくましい男子を育てる校風が特徴です。

強くたくましい男子を育てるため、中学では剣道、高校では柔道を必修授業科目としており卒業までに剣道か柔道で初段の実力を培うことが目標です。

入試は2月1日・2日・4日と3日間あり、2日と4日は御三家や新御三家の併願として受験する人が多く人気になっています。

【女子】豊島岡女子学園中学校・高等学校

豊島岡女子学園中学校・高等学校は偏差値70で、もともとは裁縫専門学校として開校した名残で、朝に5分程度の運指の時間があります。

礼儀作法を重んじており、優しさと品位ある女性を育てる教育が行われています。

入試は2月2日・3日・4日の3日間あり、初日の合格者が最も多く2日目以降は合格者が絞られてしまうため、かなり倍率が高く5倍以上です。

第一志望であるなら、初日の受験が必須です。

【女子】鷗友学園女子中学高等学校

鷗友学園女子中学高等学校は偏差値65で、キリスト教の精神を学校教育の基盤として心の教育が行われています。

行事がクラブ活動など授業以外の活動も充実しているため、内面の教育や成長も重視されている点からも人気のある学校です。

算数の入試試験は、すべて記述式で出題されるため答えが間違っていても途中式があっていれば部分点が獲得できます。

社会も記述式で出題される問題が多いため知識を付けるだけではなく、知識を持ったうえで自分の考えなどを書く必要があるため、そういった練習もしておきましょう。

【女子】吉祥女子中学・高等学校

吉祥女子中学・高等学校は偏差値64で、知識欲や柔軟な発想力を伸ばす独自教材をや指導法を取り入れています。

大学を受験するための先取り学習ではなく、多くの学校や高大連携を結ぶ、外国語教育に取り組むなどを行っています。

他の新御三家との併願校としても人気があり、倍率は2.5〜3倍程度で決して低いわけではありません。

中学受験の御三家・新御三家対策のポイント

中学受験の御三家・新御三家対策のポイント
御三家・新御三家を受験する際に行う対策ポイントは大きく3つあります。

1つ目は、学習習慣を身に付けましょう。

御三家・新御三家で合格するためには、難しい問題を読み解き、理解して、正しく答えを導く必要があります。

学校の宿題に毎日取り組むだけではなく、授業の予習・復習やテスト勉強をする習慣を付けるようにしましょう。

自宅では、学習習慣を付けるのが難しい場合は塾などを活用する方法もあります。

2つ目は、小4までに基礎固めを徹底しましょう。

入試では、応用問題や記述問題が多く出題される傾向があります。

しかし、応用問題などは基礎がしっかりと固まっているからこそ取り組める問題になるため、まずはしっかりと基礎を固めるようにしてください。

3つ目は、学校見学は早めに行いましょう。

子ども自身に「この学校に行きたい」といった意思がなければ、受験勉強を乗り越えることはできません。

学校見学に行くと、合格すればこの学校に通えると子ども自身がイメージし易くモチベーションの維持につながります。

また、御三家・新御三家でもそれぞれ特色や雰囲気が違うため、子どもにあった雰囲気なのかを知るためにも学校見学は必須です。

まとめ

この記事では、中学受験の御三家・新御三家とはどこを指すのか、それぞれの学校の特徴や偏差値をくわしく解説しました。

この記事で紹介した入試日などは、年度によって多少変わる可能性があります。

特に入試日が日曜日に当たった場合、キリスト教系の学校では宗教上日程を変更する可能性が高いです。

入試日程に関しては、必ず受験予定の年度はどうなっているのか調べるようにしてください。

東大個別指導塾では、先生の選別に関しては厳選しており、現役東大生によるマンツーマン指導が受けられます。

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そのため、自宅に居ながらまるで塾にいるような安心感で勉強に取り組めるでしょう。

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