「定期テスト前に学校のワークを3周したのに、思ったほど点が取れなかった」。一生懸命に取り組んだ分、何を変えればよいか分からなくなることもあるでしょう。

ワークを繰り返すことには意味があります。ただし、回数だけでは、テストで使える力がついたかどうかを判断できません。答えを見ずに解けたか、理由を説明できるか、少し形の違う問題でも考えられるかを確認することが大切です。

この記事では、学校ワークを何周もしているのに点につながらないときの見直し方を、数学と英語の例を使って紹介します。

机に向かい、学習内容について悩む生徒のイメージ
勉強の進め方を見直すイメージ

「3周した」の中身を確かめてみよう

同じ3周でも、学習の仕方には違いがあります。例えば、解答を横に置いて空欄を埋めた場合と、何も見ずに解き、間違いの理由まで確認した場合では、確かめられることが異なります。

まず、次の項目に当てはまるものがないか振り返ってみてください。

  • 少し考えて分からないと、すぐに解説を見ていた
  • 前に書いた答えや、赤ペンの直しが見える状態で解いていた
  • 答えの数字や選択肢の位置を覚えていた
  • 正解したかだけを確認し、式や理由を見直していなかった
  • 同じ日に繰り返した問題は解けたが、翌日は試していなかった

当てはまっても、これまでの努力が無駄だったわけではありません。問題に触れる時間は確保できているので、次は「解けた」の確かめ方を変えていきましょう。

点につながらない原因を3つに分ける

1.解答の手順を覚えていても、使う理由が曖昧

数学で「この形の問題では、この式を書けばよい」と覚えていても、何を求める式なのかが分からなければ、問い方が変わると迷ってしまいます。途中式を一つ選び、「なぜここでこの計算をしたのか」と説明してみてください。

説明が難しい箇所があれば、そこが次に確認したいポイントです。解答全体をもう一度写すより、必要な考え方を教科書や先生の説明で確かめましょう。

2.順番や見た目が変わると、解き方を選べない

ワークには同じ種類の問題が続けて並んでいることがあります。その場合、どの解き方を使うかがページの見出しや前の問題から分かることもあります。

基本を理解した後は、学習済みの異なる種類の問題を少しずつ混ぜ、解き方を自分で選べるか確認してみましょう。基礎が曖昧な段階から、難しい問題を大量に追加する必要はありません。

3.知識はあっても、読み落としや時間不足で失点している

自宅では解けるのにテストで間違える場合は、答案を見て原因を分けます。問題文の条件を読み落としたのか、計算で間違えたのか、時間が足りなかったのかで、次の対策は変わります。

時間不足なら、解ける基本問題を小さなセットにして、実際にかかる時間を測ってみましょう。途中の考えが分からない問題を、時間だけ短くしようとしても解決しません。

次の1周を変える、4段階の解き直し

ステップ1.初回の結果を「自力でできたか」で分ける

問題の横や別の記録用紙に、次のような印をつけます。学校から記入方法の指定がある場合は、そのルールに従ってください。

  • ○:何も見ずに解けて、考え方も説明できる
  • △:ヒントや解説を見れば解ける、または正解したが理由が曖昧
  • ×:解説を読んでも分からない、最初の一手が出ない

答え合わせの後に正解を書き込めても、最初に自力で解けなかった問題は△や×として残します。次に取り組むべき問題を見失わないためです。

ステップ2.△と×は、止まった理由を一言だけ残す

「移項の符号を間違えた」「割合のもとにする量を取り違えた」「主語が複数形だと気づかなかった」など、次に注意することを書きます。

解説を読んでも分からなければ、ページと問題番号、途中まで考えたことを残して先生に質問しましょう。「もう一度頑張る」だけではなく、どこを直すかを決めることがポイントです。

ステップ3.別の時間に、答えが見えない状態で解く

翌日など時間をあけて、△と×の問題を別のノートに解き直します。前の答えや赤ペンの直しを隠し、途中式も最初から書いてください。

自力で解けたら印を更新し、解けなければ理由を再確認します。すべての問題を同じ回数だけ繰り返すより、まだ不安な問題に時間を配分しましょう。ただし、学校から提出範囲が指定されている場合は、その課題も計画に入れます。

ステップ4.似た問題で、考え方を使えるか確かめる

同じ単元の別の問題や、数字・問い方が違う問題を使って確認します。「この問題は覚えているから解ける」状態から、考え方を選んで解く練習へ進みましょう。

すでに○だった問題も、ときどき混ぜて確認すると、忘れている内容を見つけられます。テスト直前は、まだ解けない問題と、解けるが時間のかかる問題を分けて取り組んでください。

数学と英語で試す「覚えた」と「分かった」の確認

数学の例:一次方程式

「3x+5=20」の答えが「x=5」だと覚えていても、解き方を理解しているかはまだ分かりません。

「両辺から5を引いて3x=15にし、両辺を3で割る」と説明できるか確認します。そのうえで「4x+3=19」を解き、同じ考え方でx=4を求められるか試しましょう。

数字を変えただけの問題で迷う場合は、計算量を増やす前に、等式の両辺に同じ操作をする考え方を確認します。

英語の例:主語と動詞の形

「He plays tennis.」を覚えたら、主語を「They」に変えて文を作ってみます。答えは「They play tennis.」です。

次に「He does not play tennis.」と否定文にしたとき、なぜplayにsがつかないのかを説明してみましょう。doesが三人称単数・現在に対応し、その後の動詞は原形になる、と確認できれば、別の動詞でも練習できます。

日本語訳や正解だけを覚えるのではなく、文の条件が変わったときに形を選べるかを確かめます。

間違い直しノートは、短く使いやすく

ノートをきれいに作ることが目的になると、肝心の解き直し時間が減ってしまいます。問題文をすべて書き写す必要はなく、後で元の問題を確認できれば十分です。

  • 問題:ワークのページ・問題番号
  • 原因:何を読み落としたか、何が分からなかったか
  • 次の行動:次回はどこを確認するか
  • 確認:解き直した日と、自力で解けたか

例えば「p.24 問3/マイナスを含む括弧を外すときの符号/各項の符号を書いてから計算/翌日、自力で正解」と残します。短い記録でも、同じ間違いが続いているかを振り返れます。

保護者は「何周した?」より「何ができた?」を確認する

周回数や勉強時間は、取り組みを知る手がかりになります。一方で、それだけを目標にすると、終わらせることが優先になりがちです。

「前はできなかったけれど、今日は解けた問題はある?」「次に先生へ聞きたい問題はどれ?」と、具体的な変化を聞いてみてください。親がすべて教え直す必要はありません。

本人も原因が分からないときは、ワークと答案をセットで先生に見てもらうと相談しやすくなります。努力の量を増やす前に、取り組み方が課題に合っているかを確認しましょう。

解き直しの方法から、個別に相談したい方へ

東大個人指導塾では、学校の進度に合わせた補習コースを案内しています。ワークと直近の答案を持参し、「どこまで自分でできるか」「どこで止まるか」をもとに学習を相談できます。

市ヶ谷・駒込で対面の指導を希望する方は東大個人指導塾へ、自宅から受講したい方は東大オンラインへご相談ください。どちらの場合も、答えを書き直した後だけでなく、途中式や間違いが残る資料が役立ちます。

よくある質問:ワークは結局、何周すればよいですか?

必要な回数は、問題ごとの理解度によって異なります。学校の指定を守りながら、自力で解けない問題を中心に、時間をあけて確認しましょう。回数を達成したかより、何も見ずに解けるかを目安にしてください。

よくある質問:解けないときも、解説を見てはいけませんか?

解説を使うこと自体は問題ありません。分からない考え方を学ぶために活用し、読んだ直後の理解と、後日一人で解けるかの確認を分けましょう。

「何周もしたのに解けない」を、答案から見直しませんか

取り組んだワークとテストの答案をもとに、必要な復習を相談しましょう。希望する受講形式に合わせてご案内します。

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