「中学受験をして入った学校なのに、数学で赤点を取ってしまった」。答案を見て、進級や今後の授業が心配になる保護者の方もいるでしょう。本人も、何から手をつければよいか分からなくなっているかもしれません。

最初にすることは、問題集を増やすことではなく、学校の対応を確認し、答案から復習の優先順位を決めることです。今回の範囲の理解不足と、以前の単元のつまずきを分けると、取り組む内容を絞りやすくなります。

赤点の基準と、学校から求められる対応を確認する

赤点の基準、追試や補習、課題、進級に関わる扱いは学校によって異なります。「赤点を取ったから進級できない」と自己判断せず、試験の案内や成績に関する規定を読み、不明な点を担任や教科担当の先生に確認してください。

  • 今回の点数について、追試・補習・追加課題があるか
  • 提出期限と、対象となる学習範囲はどこか
  • 定期テスト以外に、提出物や小テストがどう評価されるか
  • 次回までに、どの単元を優先して復習するとよいか

本人に「大丈夫なの?」と繰り返し尋ねるより、学校から渡された資料を一緒に確認しましょう。必要な対応と期限が分かれば、追試対策と通常の授業への準備を予定に入れられます。

答案は点数より「どこで止まったか」を見る

基本問題の失点は、途中式まで確認する

間違えた問題を、計算の誤り、用語や公式の理解不足、解法を選べない問題に分けます。空欄でも、時間切れだったのか、最初の式が出なかったのかを本人に確認してください。空欄という結果だけでは、原因は判断できません。

例えば一次関数の問題で式を立てられなかった場合、比例との違いが曖昧なのか、傾きを求める計算ができないのか、座標の意味を取り違えたのかで必要な復習は変わります。「関数を全部やり直す」と決める前に、教科書の例題を一つずつ確かめましょう。

解説を読んだ後は、閉じて一度試す

解説を見れば納得できる問題と、説明を読んでも分からない問題を分けます。前者は、解説を閉じて最初の一手から書けるかを確認します。後者は、分からなくなった行に印をつけ、先生へ質問する資料として残してください。

説明を聞いた直後にできても、翌日には止まることがあります。別の日の確認まで含めて、理解できた範囲を判断しましょう。

復習は「次の試験」と「以前の基礎」の二つに分ける

過去の内容を最初からすべて復習すると、次の授業の準備が間に合わなくなる場合があります。一方、目の前の試験範囲だけでは、同じつまずきが残ることもあります。次のように役割を分けると、計画を相談しやすくなります。

復習の分け方の例
目的 取り組む内容 確認方法
直近の試験への対応 学校が指定した範囲の例題・基本問題 解説なしで手順を書けるか
前提となる基礎の補強 今回の失点に関わる計算や既習事項 短い確認問題を別の日に解く

例えば、連立方程式で分数計算の誤りが続くなら、学校範囲の例題を進めながら、分数を含む式の計算を少量ずつ確認します。これは計画の一例であり、実際の量は試験日と学校課題に合わせて調整してください。

1週間の立て直しは、少ない問題で結果を確かめる

  1. 初日:答案と学校の指定課題を確認し、優先する単元を一つ決める。
  2. 2〜3日目:例題の考え方を確認し、基本問題を自力で解く。質問する箇所を残す。
  3. 4〜5日目:説明を受けた問題を解き直し、関連する基礎を短く復習する。
  4. 6〜7日目:前に解けた問題と類題を混ぜて確認し、翌週の課題を決める。

毎日長時間の予定を立てるより、学校の宿題と両立できる量から始めます。予定が終わらなければ、本人の意欲だけを原因にせず、問題の難しさや必要時間を見直しましょう。追試が迫っている場合は、学校の指示を優先してください。

保護者は比較より、相談に必要な資料をそろえる

「中学受験ではできたのに」「友達は取れているのに」と比較しても、今の答案の直し方は決まりません。「どの問題からなら一緒に確認できそう?」と、取り組む対象を具体的に尋ねてみてください。

相談には、問題用紙と答案、学校の問題集、授業ノート、次回の範囲と日程を用意します。赤ペンで直した答案だけでなく、最初の間違いが分かる状態を残すと、どこで考えが止まったかを共有できます。

数学の補習を個別に相談したい方へ

東大個人指導塾の補習コースは、学校の進度に合わせた教科書理解と定期試験対策を中心としています。以前の単元に大きな弱点がある場合は、学校の進度への対応だけで足りるか、基礎の学び直しをどう組み合わせるかも相談しましょう。

成績が落ちた背景を広く整理したい方は、中高一貫校で成績が落ちたときの原因と立て直し方も参考にしてください。本記事では、その次の段階として数学の答案と復習順序に焦点を当てています。

よくある質問

赤点を取ったら、難しい問題も全部解き直すべきですか?

学校の指定課題には対応したうえで、まず授業の基本事項に関わる失点を確認しましょう。発展問題の優先順位は、試験の配点や現在の理解度をもとに先生と相談してください。

親が数学を教えられなくても支援できますか?

資料をそろえる、質問したい問題を本人と整理する、学校への確認事項を書き出す、といった支援ができます。家庭で解説をすべて担当する必要はありません。

赤点という結果だけで結論を出さず、学校への確認と答案の整理から始めましょう。次に自力で解けるようにしたい問題が決まれば、復習を具体的な行動に変えられます。

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